「宝永地震」
尾鷲市北浦西町 馬越墓地 「三界萬霊塔」
地震と津波の記憶を訪ねて 3
「伊賀上野地震」
「安政東海地震」
被害 ー 伊勢・紀伊では4日、5日両日の津波で田畑計16万8,000石余に汐入り荒廃、家2万6,608軒が流失、倒壊あるいは焼失、収納米890石、材木15480本、船1455隻、高札場5ヵ所が流失、699人が流死。
「安政南海地震」
津波襲来前には各地で大砲を撃つ様な音が聞こえ、「又坤に当て黒雲の中より火の玉飛出、海中に入事七八ツ、夫れより海鉄砲の音トーン/\と鳴渡り」。
「海鉄砲三ツ鳴り、峯に登り少し過し候得ば津浪にて大土手崩れ白波立チ来り申候」
前日の東海地震では「震(中)五ツ時分、半時余り」とあり浪が入ったことが記され、
五日の南海地震は「震(大)七ツ時分よりゆり出し井戸の水も飛出申候」とあり、さらに
津波は第3波が最大であったことが記されている。
津浪之事
一番潮二峯之家流れ、其外小家ハ下拙家より外下へ皆流申候
二番潮二て大分家流れ申候
三番潮高サ三丈余、此時下拙家蔵其外納屋一度ニ流れ申候、峯之蔵も此時流れ申候、其外五反田迄流申候
四番潮ヨリ大潮も段々少しニ成申候、下拙ハほそ入山畑ヨリ見候故然とハ存不申候廿度程寄候
熊野市遊木町 光明寺 「嘉永の津波供養塔」
地震と津波の記憶を訪ねて 1
鳥羽市浦村町本浦 清岩庵 「津浪之碑」
鳥羽市国崎(くざき)町 常福寺 「津波流失塔」
地震と津波の記憶を訪ねて 8
「昭和東南海地震」
地震による家屋の倒壊、地震直後に発生した津波により、三重県、愛知県、静岡県を中心に、推定1223名の死者・行方不明者を出したとされているが、死者数は重複があり、918名とする説もある。これは、太平洋戦争中でもあり、戸籍などの謄本が津波により消失しているため現在でも正確な実数は把握できない。
津波
震源域に近い尾鷲市を中心に熊野灘沿岸一帯に壊滅的な被害をもたらした。三重県、和歌山県沿岸で特に高く、波高は新鹿で6-8m、賀田で7.1m、錦で6m、勝浦で4-5m。最大波高は、尾鷲市賀田地区で記録された 9m 。
第一波が襲った後、家へ荷物などを取りに戻り、第二波に巻き込まれ、亡くなった例もあった。
隠された震災
戦時下の戦局が緊迫した時期に発生した地震で、被害に関する情報は人々に動揺を与え士気にも影響すると考えられたことから規制された。
また、軍需工場の被害状況などの情報が連合国に漏れることを恐れた軍部は情報を統制。翌8日がマレー作戦・真珠湾攻撃3周年(大詔奉戴日)ということもあり、戦意高揚に繋がる報道以外の情報はより一層統制された。
地震についての新聞情報は、3面の最下部のほうに申し訳程度にわずか数行触れただけで、具体的な被害状況は一切伝えられなかった。
12月10日付の三重県内政部長の各市町村長への通知
「此ノ程度ノ災害ニテ士気ヲ阻喪スルコトナク、……寧ロ(むしろ)神ノ与ヘラレタル試練トシテ……県民打ツテ一丸トナリ之ニ対処スル」
国道311号 里川橋脇 「東南海大地震の記」
地震と津波の記憶を訪ねて 1
熊野市二木島町 逢川橋脇 「森本福太郎翁顕彰碑」「東南海大地震津波到達地点」
熊野市消防団荒坂分団車庫脇 「東南海大地震の記」
地震と津波の記憶を訪ねて 2
尾鷲市賀田 東禅寺 「遭難之碑」
尾鷲市賀田 賀田郵便協近く 「東南海地震都市計画完成記念の碑」
地震と津波の記憶を訪ねて 3
紀北町紀伊長島区三浦 三浦漁民センター横堤防脇 「津波之碑」
地震と津波の記憶を訪ねて 4
大紀町錦 金蔵寺 「大震粛災記念碑」
大紀町錦 墓地 「鎮魂の碑」
大紀町錦 漁港近く 「平安の碑」
地震と津波の記憶を訪ねて 5
南伊勢町古和浦 甘露寺 「津波供養寳塔」
南伊勢町神前浦 地蔵院 「津波海難者慰霊碑」
地震と津波の記憶を訪ねて 6
地震・津波の碑 みえ防災・減殺アーカイブ
自然災害伝承碑の取組(中部地測)国土地理院
Wikipedia
- 関連記事
-
- 地震と津波の記憶を訪ねて 10 (2021/01/23)
- 地震と津波の記憶を訪ねて 9 (2021/01/22)
- 地震と津波の記憶を訪ねて 8 (2021/01/21)
- 地震と津波の記憶を訪ねて 7 (2021/01/19)
- 地震と津波の記憶を訪ねて 6 (2021/01/18)
コメント
前回にも書かせていただきましたがとてもいい資料になりますね。
教材にもなると思います。
理科の野外研修になると思うんですが…埼玉からだとちょっと遠いいですね。笑
学生時代、岩手県田老町(当時)での巡検がありまして、防潮堤の見学やお年寄りから津波のお話を聞き取る調査をしたことも思い出しました。
子どものころから「大地震には津波がつきもの」だと教わっては来ましたが、
こうして訪ね歩いてみると、海岸からかなり奥まったところ、
ある程度の高台にまで被害のあることがわかりました。
体験談を話せる人たちも高齢になって、だんだん現実味が薄れていってしまうのかなぁと思ってしまいます。