風景

鬼ヶ城と多娥丸

降らず照らずで静かな一日でしたが、
嵐の前の静けさでしょうか?
明日は荒れたお天気になりそうです。

今日は、春分でしたが、
津の桜も開花したようで、いよいよ春本番です。
家庭菜園の葉物野菜も、一気に花盛りになってしまいました。
菜花以外のアブラナ科の花も積菜にしていただいてます。
そろそろ、夏野菜の準備をしないといけない時期なんですが、
何を植えようかな?



さて、
先日、熊野方面へ出かけたときに、
本当に久しぶりに「鬼ヶ城」へ寄ってみました。

鬼ヶ城センターの売店は、時々寄るんですけど、
鬼ヶ城は何年ぶりでしょう?


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前に来た時には、こんなオブジェはありませんでした。
那智黒石でできています。


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伝説の鬼 多娥丸(たがまる)?


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桓武天皇(737~806)の頃、ここの岩屋を根城にしていた鬼を、
天皇の命を受けた坂上田村麻呂(751~811)が征伐したという伝説です。

かつてこの辺り一帯を治めていた侍・有馬和泉守忠親が標高153mの山頂に城を築き、「鬼岩屋(おにのいわや)」と命名しました。これが鬼ヶ城という地名の由来と考えられています。


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熊野市が、那智黒石で造った鬼の形のオブジェ


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昔 熊野の鬼たちは 此処に集まり棲んだ。
彼らは 風に髪を飛ばし 渦を啖い 夜はよもすがら
岩を揺すぶる波濤の音の中に眠った。
月明の夜より 雷鳴の夜を好んだ。
二本の角は稲妻の中で生き生きとした。
       ― 鬼ヶ城にて ―
             井上 靖


作家 井上靖氏が 親友 竹本辰男氏に贈った詩が記されています。

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井上靖氏 歌碑  ← ここに、経緯が詳しく載っています。

さすが那智黒石、どんなに頑張っても、カメラを構えた手が映り込んでしまいます。
そこは、気にしないでね。


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これが、魔見ヶ島
島というよりは、岩です。


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鬼ヶ城との位置関係は、こんな感じ。


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こんな感じで、上から滴り落ちる水滴で浸食されて、
長い時間をかけて、穴が開いていくんでしょうね。


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時は平安、恒武天皇の治世
船で行き来する人たちの船や金銭を奪う「多蛾丸」という海賊が、
熊野の海を荒らし廻り、郷民から鬼と恐れられていた。
鬼ヶ城は断崖絶壁にあって、海からしか近づくことができず、
多娥丸」はここを根城にしていた。

鬼を征伐するよう天皇の命を受けた将軍・坂上田村麻呂が攻めあぐねていると、
沖の魔見ヶ島の童子が現れ舞い唄いし、鬼が油断して岩屋の扉を開けた一瞬の隙をついて、将軍が神通の矢を放ち見事一矢で退治する事ができたという。


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鬼ヶ城を端から端まで歩いたことはないんですが、
なんだかおもしろそうなので、今度ゆっくりと歩いてみたいと思います。
今度は今度 いつになるかはわかりません。


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