日記

お知らせは突然に! ~骨髄ドナーになれなかった話3~




前回は家族の同意を取り付けました。
問診票を送り返すわけですが、
もう一人(一ヶ所)了解をもらわないといけない人が・・・

朝一で職場のボスの所へ、
「ちょっと良いかなぁ?」
因みにボスの事は平の職員の時から知ってます。

「ちょっと良いかなぁ?」
「実は、こんな封筒が届いたんやけど」
オレンジの封筒を見せて言います。

「えぇ~ ウソや~ えぇ?」
うん? その反応ってもしかして?

「いやいや、私が移植を受けるんじゃなくて・・・」
「そうやよなぁ~ びっくりした~」

毎日一緒に仕事してるじゃないか。
そんな薄幸の美人に見えてたかい?


前の晩ににプリントアウトした「職場の皆さまへ」って言う文書と封筒を見せて、
「ドナー候補に選ばれたもんで、話を進めたいんやけど」

「・・・」
「休まれるとイタイ」
「イタイけどそう言う思いがあってやっとる事に『いかん』とは言えやん」
「思いがあってもなかなかできることと違うで、職場として応援したい」

なんか あっけない反応
もし渋られたら、どんなことを言って説得しようか?
どういえばいいかな?
って考えてたのに・・・

「まだなにも決まってないし、自分だけが選ばれたんか、何人かが選ばれとるんかもわからんけど、面談やら検診やらで時々休ませてもらいます」
「わかった、他の職員にも話しときたいんやけど」
「ちゃんと決まってから話します」
「じゃぁ、サブボスにだけ話とくわ」
「お願いします」

とまぁ あっけなく職場の了解も取れました。


たまたま荷物を届けに来た郵便局のおじさんに問診票を入れた封筒を託して連絡を待ちましょう。


待ってる間に 少し「骨髄バンク」「ドナー登録」についておさらいをしておきたいと思います。

「骨髄バンクとは」
  非血縁者間の骨髄移植・末梢血幹細胞移植の仲介を行う公的事業
  コーディネートが始まると、ドナーの居住地域の地区事務局が担当になり、
   それぞれのドナーに「コーディネーター」「調整医師」が決まる

「造血幹細胞移植(骨髄移植)とは」
  病気に冒された造血幹細胞を健康なものに置き換える治療法
  「骨髄採取」
    ドナーに全身麻酔をして腸骨(骨盤骨)に針を刺して
    注射器で骨髄液を吸引する方法
  「末梢血幹細胞採取」
    採取前の3~4日間、ドナーにG-CSFを注射して、
    末梢血内に造血幹細胞を増やして成分献血の要領で採取する方法

登録は18歳~54歳まで(適合検索は20歳から)の健康な人
患者さんのHLAと登録者のHLAが一致するとドナー候補者に選ばれます。

候補者の中から
「ドナーになれる人」
  「健康な人」
    ◎病気治療中、服薬中でない人
    ◎悪性腫瘍、膠原病、心疾患、喘息(1年以内の発作・服薬)けいれん性疾     患などの既往歴のない人
    ◎最高血圧90mmHg以上150mmHg以下・最低血圧100mmHg以下の人
    ◎過去に輸血を受けたことのない人
    ◎ウィルス性肝炎、梅毒など患者さんに移行する感染症がない人
    ◎血液の病気や貧血のない人
    ◎体重が男性45Kg以上、女性40Kg以上でBMI30以下の人
  「骨髄・末梢血幹細胞提供の内容を十分理解している人」
  「骨髄・末梢血幹細胞提供について家族の同意を得ている人」
  「妊娠していない人」

詳しいことは 骨髄バンクのサイト こちら を参照してください。

次回に続きます。
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コメント

  • ねずみや主人
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「ほしみ」さんへ


こんにちは。

凄く御詳しいですね。
ハイレベルなお話しで、
🐹知らなかった事だらけです。

また🐹、勉強しないと!

顕微鏡と仲良し「ミクロの世界」。

「ねずみや主人」でした

  • ほしみ
  • URL
No title

> ねずみや主人さん
こんにちは。
ハンドブックに書いてあるかとを、抜粋してます。

今回のことがあっていろいろ調べました。
こんなことがないと、なかなか知る機会なんてないですよね。

ねずみやさんは、理数系男子なんですね。
私なんか、行き当たりばったりの人生ですから、尊敬です。

  • おでん
  • URL
No title

こんばんは。

理解のある職場で本当に良かったですね。
ちょくちょく休む必要が出てくるのは
知りませんでした。
ここで躊躇する人が出てくるような気がします。

  • ほしみ
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No title

> おでんさん
こんばんは。

私の場合、職場の性質上、同意は取りやすいのだと思うんですが、
家族の同意・職場の同意が取れないという事で諦めてしまう方も多いそうです。

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